都市の基本ルール
都市を建設する
都市はユニット「開拓者」の都市を建設するコマンドで建設できます。 ゲーム開始時に文明に開拓者と戦士が1体ずつ供給され、最初に建てた都市は文明の首都となってそこからゲームが始まります。
都市は他の都市と同大陸であれば4マス以上、別大陸であれば3マス以上離れた場所に建設できます。 都市は建設時に周囲のタイルを文化圏(≒都市の領地)とし、文化を蓄積するかゴールドで購入することで文化圏が伸びていきます。
都市間隔は基本的に3~5マス程度に留めて近くに作った方がいいです。 都市が近いと文化圏が重なり優秀なタイルを取り合うことになりますが、都市間隔が広いと前線が広くなって防衛が難しくなります。 特に他文明の文化圏を跨いで都市を出すと防衛が難しいので、余程のことがない限りはやらない方がいいでしょう。
ただ貴重な資源を確保したい場合などは一時的に無茶な都市出しをした方が良いこともあります。 まあそうなった場合もなるべく早く状況を解消した方が良いでしょう。
文化圏について
文化圏はその都市が持つ領土みたいなもので、文化を蓄積するかゴールドで購入するかで伸びていきます。 文化圏の購入は都市から3マス先までですが、文化蓄積による伸びは最大で5マス先までいきます。まあそんなに伸びるのはよっぽど文化出てる都市ぐらいですが。
都市から3マス以内の文化圏内にあるタイルは労働者によるタイル改善や市民配置が可能です。 4~5マス目の文化圏には市民配置はできず、戦略・幸福資源を得られるだけです。 また軍事ユニットの体力回復量が多くなったり、ショショーニのUAなど文化圏を参照した能力もあります。
資源は文化圏内の資源タイルを労働者または作業船で改善することによって取得できます。 どうせなら沢山資源を確保できるように都市を出したいですね。
他文明の文化圏には平時に侵入することはできません。 入りたい場合は戦争状態になるか、外交の「国境開放」取引をして許可して貰わなければなりません。 また他文明の文化圏を通っている道路は道が繋がっていない扱いになりますが、こちらも「国境開放」すれば繋げることが出来ます。
都市の周辺地形について
ユニット、建築物、世界遺産の中には特定の都市でしか建てられないものがあります。 例えば海軍ユニットや交易船は海沿い都市でのみ制作可能で、水車は川沿い都市のみで作成可能です。
都市は単純なタイル出力だけでなく、条件付き建造物の条件を満たすような位置取りにするのも重要です。 特にサーカスや石工所は強力なので、なるべく多くの都市に作れるような都市の位置取りをしたいですね。
条件 | 建造物 | 考慮度 |
---|---|---|
馬 or 象資源の改善 | サーカス | A |
都市が平原の上でない AND 採石場があること | 石工所 | A |
馬 or 羊 or 牛の改善 | 厩舎 | E |
金 or 銀の改善 | 造幣所 | E |
鉄の改善 | 溶鉱炉 | E |
都市が河川湖に隣接 | 水車小屋、庭園、水力発電所 | B | 都市が海に隣接 | 灯台、港、港湾、ロードス島の巨神像、ファロス灯台、プローラ、シドニー・オペラハウス | A~E |
都市が山岳に隣接 | 天文台 | B | 都市の2タイル内に山岳 | マチュピチュ、ノイシュヴァンシュタイン城 | B | 都市が砂漠上 or 砂漠に隣接 | 太陽熱発電所、ペトラ | A~E |
都市が丘陵ではない | 風車 | E |
都市の出力
都市を建てた場所
都市はまず建てた直下にあるタイルの出力が無条件で加算されます。 どこに建てても食料2ハンマー1が最低限保証され、もし都市直下タイルがそれ以上の出力を持っていたならばそちらが適用されます。 ただし森やジャングルなどの付属物は取り除かれるので、その分は考慮されません。
分かりやすいところで言えば丘陵の出力はハンマー2なので、都市を丘陵の上に建てれば直下タイルの出力は食料2ハンマー2となります。 資源の上に都市を建てても直下タイルに資源は残るため、食料・ゴールド・信仰などが最低保証を上回っていればその分も加算されます。また資源の上に建てた場合は資源改善技術を取得すると資源が手に入ります。
資源の真上に都市を建てた場合、資源の出力が上がる建造物などを建てれば直下タイルの出力も上がります。例えば羊の上に建てて厩舎を立てればハンマーが+1されます。 ただしあくまで資源の出力を上げる時に上がるのであり、資源改善施設の出力を上げるものでは上がらないので注意してください。 例えば大理石の上に都市を建てて石工所を作っても出力は変わりません。
市民配置や専門家雇用
都市にいる市民はタイルや専門家スロットに配置すると都市にその分の出力を加算します。 デフォルトの状態でもAIが適当に良い感じに配置しますが、自分で配置した方がより先を見据えた都市計画が可能になります。
建造物、社会制度などなど
都市に建造物を建てたり社会制度や思想などによっても出力は上がります。 細かく言うとキリがないので省略しますが、まあ言のが面倒になるぐらい様々なものが都市出力に関係してくるのです。
なお文明が保有している中で最も古い都市には「宮殿」という国家遺産が無条件で設置されます。 宮殿にも出力が備わっているため、宮殿がある都市は他よりもちょっぴり強くなります。 首都が他の都市よりも強く感じることがあると思いますが、それはこの宮殿の力なのです。
宮殿は最初は首都にありますが、もし首都を落とされると次に古い都市に移動しますし、他文明の首都を落としても宮殿は付いてきません。 自文明の最も古い都市に自動で備え付けられるものなのです。
奪った都市の扱い
都市は自分で建てることができますが、他にも戦争で他文明や都市国家の都市を奪うこともできます。 奪った都市は「傀儡」「併合」「焼却」することができ、傀儡を選択した場合は改めて併合することも可能です。 簡単に説明すれば以下の通りです。詳細は以下のページにて説明します。
傀儡
自文明の都市として組み込みますが、あくまで傀儡政権を置くような形なので都市に指示を出したりその都市で購入したりはできません。
都市の機能・産出量・成長性は低くなりますが、都市を占領した場合に自文明が被るマイナスの影響も少ないのが特徴です。
併合
完全に自文明の都市として組み込みます。 ただし併合した都市には余計な不幸が発生し、その解消には裁判所が必要になります。 しかし裁判所は建設・購入にコストがかかる上に維持費が4/Tかかるため安くはありません。
自分で建てた都市とほぼ同様の能力を発揮しますが立て直しに時間とコストがかかり、立て直した後も裁判所の維持費分が余計にかかるのが特徴です。
焼却
その都市を焼却して滅ぼしてしまいます。 焼いている間は追加の不幸がかかりますが、焼き終われば綺麗さっぱりなくなります。
傀儡にしろ併合にしろ奪った後にも立て直しや維持にコストがかかるので、微妙な都市は焼却してしまうのも手です。 ただ焼却よりも他文明に売却した方が基本的に金銭的メリットが大きいので、制覇進行でどこにも保有して欲しくない時や売却先がない時などに選択します。
都市数が増えると研究・社会制度のコストが増える
実はこのゲーム、都市が増えるごとに技術開発に必要なビーカー量と社会制度のコストが増加します。 つまり無計画に未熟な都市を増やすと、むしろ研究や社会制度が遅くなっていくんですね。
マップサイズ普通、速度スタンダードの場合は以下のように増加していきます。 なお設定によって増加の割合は変わります。
都市 | 必要ビーカー | 必要文化 |
---|---|---|
建造 | 5%増える | 10%増える |
併合 | 5%増える | 10%増える |
傀儡 | 5%増える | 増えない |
焼く | 変化なし※1 | 変化なし※1 |
売却・陥落などで失う | 変化なし※2 | 変化なし※2 |
※1:都市を即焼いた場合は変化しないが、一旦併合すると焼いても併合分増えたままとなる
※2:都市数が減ってもコストは減らないが、その後に過去保持していた最高都市数までは都市を増やしてもコストは増えない
都市数の推移と加算されるコスト例
①4都市建造した : 4都市分のコスト
↓
②1都市占領され、3都市になった : 4都市分のコスト
(都市減少によるコストの変化はない)
↓
③1都市占領し、4都市になった : 4都市分のコスト
(①の都市数に戻っただけなので、コストは増えない)
↓
④1都市占領し、5都市になった : 5都市分のコスト
(ゲーム中の都市保有数が更新されたので、コストも増える)
時々AIが序盤独走して大拡張したのに中盤以降にボロボロにされてそのまま退場する姿が見られますが、この仕様もその流れを作る一因になっていると思われます。 拡張しても余剰幸福がないと都市が成長せずに技術が遅れ、領土を切り取られ始めると増分コストが重くのしかかるようになり、挽回できずに退場といった流れになっているのではないでしょうか。
計画的な都市計画を!
以上の仕様により、このゲームでは都市を増やすことが単純に文明の能力を底上げすることに繋がらない場合があります。 Civ5において少数精鋭都市が好まれるのは、コストをかけて都市を増やしてもそれをメリットに転嫁しにくいからです。
もちろん都市はある程度の数があった方がゲームを有利に運べることが多いですが、しかし幸福キャパシティを超えた都市数を持つとこの仕様に苦しめられます。 ただでさえ幸福がタイトで人口を増やしにくいのに、こんな仕様を付けられたらもう伝統4都市で良いよってなもんです。 少なくとも科学勝利早クリアを目指すなら伝統4都市でひたすら研究協定して突っ走った方がいいです。
多都市には多都市の強味があり、軍事ユニットを沢山抱えられるから他文明を直接殴りに行ける、信仰に恵まれて宗教を活用しやすい、観光を上げやすいなどのメリットもあります。 ただ多都市運営するにしても、無計画に大拡張すると自分の首を絞める結果になることは覚えておきましょう。